基本の基:キースコード的 理想のライン#2
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減速し過ぎに注意。
オーバースピードのリカバリはガッツを試されますが、
減速しすぎた場合のリカバリは知性を試されます。
失ったタイムはなかなか奪い返せません。
慌てて加速したって手遅れですよね。
見落とされがちなのが、思い通りのスピードまで減速した時。
体の反応速度や、その他のアクションの所要時間やらで、
想定したスピード以上に速度が落ちてしまってしまいます。
そうならないためには、想定したスピードより早めに減速処理をやめることが必要です。
さて減速し過ぎに気がついた時の対処法ですが、大きく分けると三択です。
一つ目は、
失ったタイムを受け入れること。
気がついた時期にもよりますが、減速度を弱めいつもの場所にスムーズに向かいます。
場合により、ターンインのタイミング付近で、改めて通常の減速度になるように調整します。
これは普通に皆さんがやられている方法でしょう。
二つ目は
いつもどおり、そのままベストを尽くします。
想定したスピードになったときか、予定したポイントでターンインを始めます。
場面にもよりますが良い結果になる時もあればライン的、タイム的に大失敗なときもあるでしょう。
もしかしたらよい結果になるかもしれません。
これは、不調な時、タイムにばらつきがあるときに行なっている方法かも。
最後は、
プランを変えることです。
この状態でベストのラインで走ることです。
具体的には、元々のターンインポイントよりも、早めの位置から、それもオーバースピードで進入するラインです。
減速するのをやめて倒しこんでしまえってな感じです。
完全なフロント荷重だけどリヤにもトラクションが掛かった状態で頭から突っ込んでいく感じに……
実は、私はこの走法がうまく出来ません。なので説明もうまく出来ません。
どんな感じかというと、鈴鹿とかの進入スピード重視のコーナー。
あるいは25年位前の2STに対しての4St走りの違いみたいな感じです。
その時代の方々といえば、宮城光とか、高吉克朗とか。
この頃の4stは2stと比較してフロントヘビーなためでしょうか、
2stに比べ早めのポイントからオーバースピードで侵入していました。
その頃に詳しい方にお話を聞きましょう。
因みに当時のF3で2stで勝てたのは町井邦夫ぐらい。
ということで減速し過ぎに気がついたら、ラインも走法も思い切って切り替えてしまうことです。
ただし、たくさんの正しい知識と技が必要ですので、此処で知識総動員で臨んでください。
さて、ブレーキングが思い通りに行かず、ターンインのポイントを通りすぎてしまったとか、
オーバースピード過ぎた場合についてですが。
そもそもの考え方を変えるという選択肢もあります。
その状態を通常と呼んでしまうという選択です。
一度設定スピードやライン自体を考えなおしてみましょう。
と言うより、通常のラインや設定スピード、その通常そのものを考えなおしてみましょう。
毎回、きっちりと決められたポイントでブレーキングを開始し、決められたポイントで減速を完了する。
これを芸術的と呼ぶのは勝手ですが、次元が上がれば上がるほど、微妙な状況の影響を受けやすくなるはずです。
正しく芸術的なフルブレーキが行えた時は、毎回制動距離は異なっているというのが実情ではないでしょうか。
毎回同じポイントでブレーキをリリースできるようになったら、手を抜いている証拠です。
さらなる高次元に向かうべきです。
ということで、理想のラインを考えましょう。
ほんの少し失敗したら即転倒してしまうというのは、理想のラインとは呼べません。
順位が上がることや、完走できることも理想のラインの条件に含むべきです。
さらに、上達することも条件に含まれます。
具体的には、
「毎回オーバースピード」を基準とすることです。
予想以上にブレーキングがうまく行った時に、初めて想定スピードになるくらいです。
これは、スピード的なクリッピングが奥になることを意味します。
また、立ち上がりのスピードが鈍ることを意味しているかもしれません。
同様に、毎回ラインをインベタから少し距離を空けます。
これも、予想以上に旋回がうまく行ってしまった時に、やっとインベタになるくらいです。
これは、若干旋回のRが小さくなることを意味しているかもしれません。
まあ、異論があるにしても一度試してみてはどうでしょうか?
両者の違いを、具体的なタイムの違いとして比較できるようになれれば、それは素晴らしいことです。
そうなれば、その上でより良い結果になる方を選択、あるいはさじ加減が正しく行えることでしょう。
理想的には、どのラインでもベストな走りができるようにしておけば、
場面場面、ケースバイケースで、その時のベストなラインを縦横無尽に使いこなせられるようになります。
無敵ですよね。
更に、1つのコーナーで何通りものコーナーの練習ができるのもお得です。


















