あからさまな行為とグレーな行為(フェナーティ事件Vs.)
トップライダーたちが「あり得ない行為」だという。
マルケスのように様々な攻撃パターンを持っている経験豊富なライダーも同様に非難するのだから、さぞかしひどい行為だろう。
その通りの面もありますが、やる価値の無い行為だったりもします。
「(非難されるのは目に見えている)バカげた行為」なわけです。
肝心なキーワードは「人前でやってはダメ」ということです。
業界全体に悪いイメージを持たれてしまうのだから。
そんなことよりも、この事件は「あまり騒ぐと火の粉が自分の方にも舞ってくる」ということにどのくらいで気が付くかがわかる事件です。
ほとんど魔女狩り
巷をにぎわしているフェナーティ事件ですが、思いっきり魔女狩りですね。
思いっきり騒ぐのに恰好なネタなだけで。
魔女狩りの魔女になりえる条件は簡単です。
自分は決して当てはまらないこと、共感を得やすいこと、そして口撃に対処できない弱者。
周りのライダーもそうですが「やってはいけない行為」と平然と言い切ってしまうのは大きな間違いです。
やってはいけない行為の定義はあいまいなのだから。
この世には権限や周囲への影響力など、言ってよい人と悪い人がいます。
同じことを言っても、意味がまるで変わってしまうこともあります。
偉そうに人を裁く場合のツール
いくつかのツールがあります。
・ルール、レギュレーション
・人道的な見地
・常識的な見地
・外野的な見地
・権限格差
・金銭的、時間的格差
・オーラ
・人気
・暗黙のルール
・その他いろいろ
ラインをふさぐことと、ブレーキレバーを握ることの違い
ブレーキレバーを握ることが殺人行為だとして、ラインをふさぐことは何行為でしょう?
外野はこれを拳銃を発砲するのと、とうせんぼをする嫌がらせぐらいの違いに見ているのではないでしょうか?
大きな間違いは、「転倒したぐらいでは死なない」と思っていることではないでしょうか?
対して「発砲したら、確実に死ぬ」と決めつけていて。
ライン一本の余地を残すようなラインブロックはスポーツマンシップに乗っとっており、
発砲した場合には「死なない程度にミネウチにした」という意見は通らない。
これはレースをエンターテイメントとして成り立たせるための暗黙のルール。
完全にセーフティなレースは駆け引きが存在しなく、競い合う必要もなくなり、そもそもレースではなくなってしまうという不都合なことになってしまうことを避けねばなりません。
ここでライダーの安全性は観客と利権者にゆだねられることになり、ほどほどな危険が提供されるわけです。
その、ほどほどの危険はもっともらしくある必要があります。
そして、そのことの後ろめたさも手伝い、定期的な魔女狩りを行うことで自己保全を成り立たせることができます。
ブレーキレバーを握って転倒させてみる。
実際にブレーキレバーを握って転倒させてみようとしてみます。
やってみればというか、やろうと思えば気が付きます。
本当にフルブレーキ以上のことをするためには同じように減速するか、
追い越しざまにはハタクぐらいしかできないのですが、成功するイメージがわきません。
(待ち伏せする方法は今回は除外します)
いつもの2倍のフルブレーキが瞬間的に実現したとしても、その場合フルロックになるわけです、
同走するマシン間でブレーキングのタイミングがコンマ何秒ずれただけでどれほどの速度差が発生するかはライダーならわかるはずです(テレビで見ているよりスゴイです)。
そんなことはビデオには映っていません(=おきていません)。
ということで、
計画は遂行できません。
これはライダーならわかることです
これをやろうとするときは、転倒させるのではなく、何らかのアピールか、ジョークの時と気が付きます。
悪意をもって何かするのであれば、ライン操作や体当たりのほうがよっぽど成功率が高いことは明らかです(経験豊富な場合)。※
その大事に至らないことが周知の上でアピールだかジョークだかをやるにしても、時と場所を選ぶ必要があります。
公然とやると、非難されるし誰も助けてくれません。
実際に厳しい裁定が下されてますし。
このバカげた行為と、意図したラインふさぎ。
どちらの方が「おぬしも悪よの~」でしょうか。
まるで擁護しているようですが、
彼の頭の中では相手に危害を加えるような行為のつもりはなかっただろう
ということを言いたいだけです。
こんなことしか思いつかなかったライダーと周到に計画を遂行するライダーとがいます。
周到なライダーはこんなことは決してしません。
もっと効率の良いツールがあるということです。
そして、人道的も、常識的も、攻撃ツールとして使われています。
そもそも自己の非を認めないし、相手に競い勝つことを生業にしようとしている人種の考えや意見はメディアに乗せない方がよいと思うのですが。。。
そして話はマルケスが握手でことを済まそうとするグレーな部分に・・・
※体当たりのほうが殺意を有効に具現でき、ブレーキレバーを握ることがおふざけでないことを知っているライダーが、ブレーキレバーを握ったライダーにありえない行為だと言い放った時、それは同時に自分のことをどういう立ち位置においてしまったか。
毎度のことですが、ライダーとそれを取り巻く金と欲の亡者たちとは持ち物が違い過ぎるので同じ土壌においてはいけないと思います。


















