下り坂コーナーが苦手な理由 RR>下り坂
下り坂コーナーが苦手な理由 RR>下り坂
レーサーは下りも上りも関係ありません。
転倒するまで攻めればよいでしょう。
しかし、街乗りはそんな単純ではありません。
下り坂マイスター
「私は下り坂のコーナーだけは得意だ」と自慢するライダーにはあまりお目にかからないと思います。
たいてい下り坂以外も得意だったりします。
どちらにしても下り坂のコーナーが得意なライダーは、次のどれかに当てはまると思います。
- 私はどこでも速い
- 私は下り坂のコーナーも得意
- 私は下り坂のコーナーと、上り坂のコーナーの違いがわからない
- 私は誰にも負けない
- 私は恐怖心てものを知らない
- 他のライダーが遅いだけ
- 走り方が下り坂
- たまたまセッティングが下り坂にぴったり
- 下り坂の特性を極めている
- 下り坂が好き
- マシンが非力だからそう見える
と、いうことで上記を組み合わせれば貴方も下り坂マイスターになれるかもしれません?
下り坂が苦手な理由
恐怖心?
一般的な下り坂が苦手な理由は、次のようなものがあげられるでしょう
- フロントゴケしやすい
- ブレーキが効かない
- スピードが落ちない
- ラインが膨らむ
- 曲がらない
- マージンが少ない
まあこれは事実として、肝心なのは、正しい認識と対策です。
下り坂だからだとか、ゆっくり走るとか、早めにブレーキする、とかではなくて。
ジオメトリー
次の項目は一旦忘れましょう
- 下り坂だからブレーキが効かない
- 下り坂だからスリップしやすい
- 下りだからフロントゴケする
- 下り坂だから曲がらない
- 下り坂だから膨らむ
- ハンドル位置が低く感じられる
これからは次のように認識しておきましょう。
- 荷重配分が前よりになる
- 荷重配分に起因して前輪の限界を超えやすい
- リアブレーキが効かない
そして一番の違いはこれです
- ジオメトリーが変わる
- ライダーが錯覚する
ジオメトリーと言っても
実は下り坂だからってキャスターがらみのトレール量などのジオメトリーはさほど変化しません。
下り坂だからフラフラしたとしても理由はこれではありません。
平地と比べハンドル位置が低く感じられるのは、実際にそうだとしても、肝心のブレーキング時には違いはなくなります。
違いは重心が平地時よりも重心のモーメントと言うか相対的な重心が前寄りになることです。
その影響はライダーへの負担増と、ピッチングスピードと、限界が早まることです。
これはいつもよりブレーキを強くくれたのとほぼイコールです。
思ったよりブレーキが効いてしまったのとイコールです。
この程度でしたら、平地走行時だったら、そんなに恐れおののく様な事態ではないでしょう。
メンタル
このジオメトリーの違いは、一連のブレーキング、コーナリング事態の限界点を著しく下げているのではないことに注意してください。
問題は、それを大げさに捉えてしまうライダーです。
水平感覚
まず一番の間違いは、
下り坂を走行することが、「落ち続けている」と感じていることです。
実際にそうだとしても、そう感じる必要はありません。
この感覚のために、ブレーキングを開始した時の慣性モーメントが水平方向を基準にしてしまうことです。
極端な話、フルブレーキをくれると、ライダーが水平方向に飛んでいってしまう、と思っていることです。
(とりあえずこれを「水平感覚」とよんでみます。)
これが事実なら、フルブレーキをすると、ライダーがバイクとさよならして空高く飛んでいってしまうことになります。
実際にはそんな事にはならず、慣性はバイクと同じ方向に発生していることはお分かりいただけると思います。
しかし、悪いことにそのことを落ちていると感じてしまうことです。
次に旋回中ですが、旋回中はストレートに比べより下り坂度、高低差を認識しやすいと思います。
ここでもライダーは水平間隔のため余計にフロントが落ちていることを意識し過ぎます。
いつもよりハンドル周りが遠くにあると感じてしまいます。
そしていつもの感覚通りにしようと思うと、つんのめり状態というか、下りなのにさらに前荷重するみたいな感覚となり、躊躇してしまうことでしょう
ただしここでは、実際に前後のタイヤ接地面には高低差が発生しています。
そしてブレーキング時と同様に重心が前方に寄っています。
はためには、前乗り(前荷重)していないのに前乗りな状態といえるでしょう。
加速度
さらに、水平度に加えて加速度のライダーの余計な感覚が加わります。
下っていることにより、加速しないまでも、減速度が弱まります。
普段、「コーナリングというものは減速運動だ」なんてことに一切気が付かないライダーでも実際にいきなり減速度が減ると気が付きます。
それが想定減速度以上だと、オーバースピードのイエローランプが点滅してしまいす。
そして実際以上にトラクション不足(トラクションがかかっていない)と思い込んでしまうことでしょう。
これは実際にその通りなのですが、その程度を正しく認識することが重要になってきます。
想定ライン
更に場合によっては、この水平間隔のために、走行ラインを水平に描いてしまうことがあるということです。
これではトラクションはかけられません。
下方修正が必要です。
対策
まずは、実際のマイナス面を正しく認識することです。
- 重心が前よりになること
- 前後輪に高低差が発生すること
- ピッチングしやすくなっていること
- リアの荷重は減っていること
- ハンドルに余計な力が加わっていること
- 著しく水平間隔に騙されていること
などなどです。
そして気持ちをしっかりすることです。
- 物理的にはフラット時と比べさほど大きな違いはない
- 苦手意識を捨てる
- 低いハンドルに慣れる
- 想定ラインに高低差を持たせること
ハンドル位置を下げて乗る練習は効果あることでしょう。
それ以外に関しては気持ち次第となってしまいますが…
イリュージョンです。
下り坂にビビらず、下っていることを意識し、ジェットコースターにでも乗っているつもりで、下り加減が物足りないぐらいに感じれれば、きっと今までより安全に走れるようになっていることでしょう。
特に実際の高低差以上を想定すると、トラクションアップに繋がります。
以上
無理をするのではなくて、楽しく走れるように。

イリュージョン
本好きの方へ
ほとんどのことが視覚情報を元にしているのにもかかわらず、
脳みそは頻繁に、見間違いをし、
見てもいないものを作り上げます。
都合よく認識したかと思えば、恐怖におののくような間違いも起こします。
1970年にヒットしたリチャード・バックの『カモメのジョナサン』は、実はまったくの飛行機オタク向けの書籍で、そのオタクぶりを書いたのに、正しく理解されず、ファンタジーものになってしまいました。
オブラートに包みすぎたとばかりに、第二弾「イリュージョン」は神の力を借りて彼の脳内の真髄を書いたのに…結果はますますファンタジー。
本人はどちらも大真面目なはずです。
例えばアイルトン・セナには受け入れられる内容だと思います。
何かを極めると、まるで一般人には受け入れられない言動を発するようになるという例として読むと面白いですよ。
あるいはチャンピオンになるためのバイブルとして。
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そして30年、40年の時を経て… (この作者は結局イリュージョンに行きつくようです…)
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完成版は見方によるとよりくどくなって… 勢い>熟成 の典型的な例、足りないぐらいの方が芸術的で、余計な説明はいらない
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以上
下り坂コーナーが苦手な理由 RR>下り坂
でした。





















