目線に学ぶ ジムカーナ>目線 (二輪限定)
目線に学ぶ ジムカーナ>目線 (二輪限定)
目線に学ぶ
ジムカーナにおける「目線」はとても特徴的です。
そして、とても重要なことを教えてくれます。
そこから得ることはジムカーナに限らず、様々な分野でも同様に活用できることでしょう。
※ここでは目線と視線は同義だと思ってください。
ジムカーナである理由
何回も触れていますがジムカーナは、ジムカーナ以外のジャンルにも応用できる、様々な情報を得ることができる、有効活用すべき大変お勧めのジャンルです。
なぜなら、一つは手軽に実践できること。
もう一つは、結果を出しやすく、そして、はっきりしていることです。
予算や、場所や、回数や、次元や、その他多数の点で実践しやすいことでしょう。
そして、実践結果が明確でわかりやすく、そして回数をこなせるという点でより普遍的な回答を得やすいことがあげられます。
そしてジムカーナ大国である日本?は、世界に先んじることができる可能性を秘めているのでは、と思われるからです。
目線の使い方
ここで、ジムカーナをする際の目線の使い方をおさらいしましょう。
視界上のチェックポイント
まずは、目線ではなく、視界から得る情報としてのチェックポイントを列挙します。
チェックポイントと、目線とはイコールではないことをはっきりさせるために先にあげておきます。
チェックポイント
- コース上の位置
- ブレーキング開始地点
- コーナリング開始地点
- コーナリングの成功度
- クリッピング地点
- 立ち上がり地点
- 次なる目標
いうまでもないことばかりですが「コーナリングの成功度」は、ブレーキング(速度調整)を行い、バンキング(コーナリングを開始)し終えたときに、今回のコーナリングで行ったアクションが成功したか失敗したかがこの時点の視覚情報で判断できます(すべきです)。
これをまさしくコーナリング中、そして次回のコーナリングのための情報としてチェックし、判断し、解析し、検討し、反映します。
繰り返しますが上記のチェックは、目線ではなく、視界のなかでコントロールします。
目線の向きにより、必要な情報が得られないこともありますが、得られない中で工夫するか、あるいは目線を変えてでも入手する選択を行うかはとりあえずさておきます。
目線の配り方
ジムカーナの目線の配り方はとても特徴的です。
ポイント
- ブレーキングを終え、コーナリングのアプローチが終わるまで真正面を向いています。
- コーナリングが始まったら、次のコーナリングポイントの方向を見る、あるいは真後ろを見ます。
- どちらも何かを注視するのではなく、特に何も見なくてもよい(半眼がお勧め)。
もちろん様々なコースレイアウトやバイクの特性の関係やらで例外だらけではありますが、ジムカーナにおいての目線は上記のようにします。
今そのようにしていない方は、上記のように行うと、タイムアップしたり、走行がスムーズにできるようになったりします。
一例
例えばこんな感じです。
- ブレーキ開始地点を確認して、フルブレーキを行います
- フルブレーキからバンキングを開始します
- バンキングがうまくいき、旋回し始めた時点、ここまで、前を見続けます
- ここで、首を回転させるための区間を作ります
この区間はとは神経を使わなくてよいように、比較的マシンが安定している状態の区間です(ここがジムカーナにおけるパーシャル区間、あるいはクリッピングゾーン区間と呼べるかもしれません)。 - ガバッと首を回転させ、次の注視ポイントに目線を合わせます。
- 究極のコーナリングができるように頑張る
- 立ち上がります(一連のコーナリング完了です)
この間、「コーナーそのものを一切見ない」というのもありです。
「どこを通るか」なんてことは、ここでは一切気にしません。
それはジムカーナは下見を行い、反復練習も行えるからですが。
目線を放棄する
先の「目線の使い方」は言い換えると、ジムカーナにおいては実際に行う予定のアクション、行っているアクションと、目線とはシンクロさせないということを言っています。
さらには、何も見なくてもよいということです。
ほとんど「目線を放棄する」と同義です。
行きたい方向に目線を向ける?
これはほとんど普遍的に言われている次の項目に逆らうかのようです。
- 目は行きたいほうを見る
- 行きたいほうに目線を向ける
ここで、ジムカーナ初心者向けに次の解答が用意されています。
「ブレーキング中に目線をコーナーに向けるとコーナー側(イン側)にラインが吸い寄せられてしまうから」
というものです。
ジムカーナに限らず「コーナリング」にとって、マイナスに働く場合があるということです。
これはこれでその通りです、人間の特性ということにしましょう。
ならば、この特性を有効に使えるようにし、同時に邪魔なら特性に逆らう、あるいは無視できるような練習をしておきましょう(ここでは、練習方法は割愛します)。
そして、無事に、逆らう、あるいは無視する技を会得すると、目線をイン側に向けても吸い込まれなくなるようになります。
では会得したライダーに改めて「目線はどこに向けるか?」と問うと、
回答は同じ「目線の放棄」となります。
目線に注力するということ
では、「結局なぜなんだ」、「なぜここまで引っ張るんだ」というと…
エコ
のためです。
人間はリソースが限られているので、大切なものによりリソースをつぎ込みましょうということです。
より大切なものとはお分りの通り「ブレーキング」と「コーナリング」の区間の言葉そのものの操作にです。
ブレーキングやコーナリングに大切なリソースをつぎ込むとは、より高度に、より安全に、コントロールできるようにセンサーの精度・能力を上げるということです。
精度。能力を上げるために、余計な視界情報のインプットや解析情報を脳を送り込まない。
何かに注視しないことと、首の回転などの余計な動作そのもの、そして回転することで発生する余計な視界の変化を抑えようということです。
特にジムカーナにおいては「コーナリング」はただ向きが変わるのを待つだけの結果発表の場ではなく、「積極的にコントロールを行う期間」だったりするのでなおさらです。
このことにより、走りの次元をより上げようという意図があります。
そして実際にその通りになるということでしょう。
無心で、ブレーキングに専念する、あるいはコーナリングの挙動に神経を集中させて、走りの次元を高めるのです。
キーワードは?
どうでしょうか?
ロードレースにも当てはめるべきだとは思いませんか。
キーワードは「エコ」、「余計なことはしない」です。
これは目線だけに限りませんよね。
何を学ぶか?
目線に学べと言われて、目の事を考えたのでは、いけません。
ここでは、目線を使わなくて済むということに注目してみてください。
目線を使いたくないからといって、実際に使わなくて良くするためには、
それを補えるだけの何かが、備わっていることが必要です。
今回のジムカーナの例では、
反復練習による、コースや関連ポイントなどの周辺情報が、頭のなかに入り込んでいるからこそ成り立つことです。
あるいは最小限の情報だけで自身を持ってコントロール出来るだけの、確たるテクニックが備わっていることが必要です。
それは、しっかりとした基礎なり、技術なり、知識を蓄えておくと、本来の目的のみならず、他の部分に応用したり、補うことが出来たりするということです。
それは、バイクに関連したことだけとは限りません。
例えば料理とか、裁縫とか、将棋とか…
では。
目線に学ぶ ジムカーナ>目線 (二輪限定)
でした。
※他の投稿記事でも同じようなことを言っているかもしれませんが、そこはご愛嬌ということでご容赦ください。

















