体当たり攻撃と、耐当たられ攻撃と、対当たり攻撃
実力発揮
インディアナポリスのようなバイクメーカーやタイヤメーカーの息がかかっていないサーキットは、やはり面白い。
それはインディアナポリスというサーキットが、レース全体の運営、設計において、マシンやタイヤの限界を引き出すような観戦者や参戦者にとってどうでもよいことではなく、レース自体を楽しむことに主眼をおいているからなのではないでしょうか。
実際、インディアナポリス(の予選)では、マシンの能力の差ではなく、ライダーの実力の差が結果に表れていたように思います。
加えて全てのライダーが、マシンの出来不出来や置かれた環境の不遇感などの負の呪縛から解放されて、イキイキとした走りのように感じられました。※
今回の予選結果でも、ライダーの能力はとても拮抗していることが証明され、それでも、技の巧みさと勢いの良さどおりのグリッドになったといえるのではないでしょうか。
サーキットによっては、周回遅れになってしまうようなライダーも、ライダー自体の実力は拮抗しているということです。
皆それにふさわしいライダー達によって行われている世界選手権なのですからね。
レースを面白くなくしているのは、メーカーが作ったサーキットで開催するからだったりする可能性を否定できなかったりするわけです。
ということで決勝も接戦が予想されるのです。
たとえ自分がやりたくなくても相手がアタックしてくるかもしれないわけです。
それを毎週毎週やられたら、こちらからもアタックするしかなくなってくるわけです。
有利不利と得意不得意と得手不得手
前回のタイアタックの出所がわかりました。
日本軍の「体当たり攻撃」、おもいっきり戦争用語でした。
あまり気分の良い言葉ではありませんが、意味的にはぴったりなのでご容赦ください。
さて、ライバルをブロックするにしろアタックするにしろ、体格的に有利とか不利とかよく話題になります。
ロッシに睨まれたペドロサを想像すると、頷いてしまいがちですね。
しかし、ことこれが自身に降りかかる事柄だったら、その体格的な愚痴はあまり意味を持ちません。
自分の体格はあまり変えられないし、相手もあまり選り好みすべきではないからです。
そして、得意だろうが得手だろうが、とにかくどちらかと言うと勝たないといけないのです。
勝つつもりでいないといけないのです。
やり方
どうやればよいかは簡単です。
やられたら嫌なことをすればよいのです。
同じことをやられた場合の対処法をこちらもやるし、あちらもやるわけです。
そしてこれは最初はともかく、すぐに皆同レベルに落ち着くことでしょう。
基本マルケス
実際の方法のお手本はというと、やはりマルケス大先生がどの場面をとってもお手本といえるでしょう。
逆に悪い例はというと、一見強そうな大柄なライダーが良い手本になります。
ポイント
ポイントは、ぶつける場面は計画的であり、ぶつけられる場面は突発的であり、お互いにやりあう場合は継続的であるということです。
それぞれに最適なポジションや、基本と応用、やり方のコツとかがあるということです。
そして最終的に位置的な有利不利はともかく、長い目で見ると条件はほぼ同等になり、結局タイミングであり隙をいかに突くかにかかってくるといえるでしょう。
そうして、様々な場面を想定してみると、一見有利な体格の大きさや、重量的なメリットが、かえって負け率が高くなる可能性を秘めていたりします。
具体策としては、
大きいライダーでも小さいライダーでも鍛える箇所は一緒です。
それは時間のコントロール、
ポジショニング、
そして気持ちですかね。
詳しくは今日のレースで!
※因みに、予選で多数のライダーに見ることができた、フロントがグリップを失いスライドし続けているのに転倒しないでそのまま走り続けられるのは、スライドしても、スライドし続けるぐらいオーバースピードというかGがかかっているというか、とにかく次元が高い走りをしている証拠ですね(スライドしても対応できることではなく、スライドしても転ばないくらいの高い次元のスピードと、ライディングがニュートラルなことが凄い)。






















