マルケスの弱点
第5戦のマルケスが弱点を見せました。
第5戦のマルケスと第1戦のマルケスが戦ったら第1戦のマルケスが勝利したでしょう。
違いはわずかです。
マルケスは(多分)転倒したくなかったのでしょう。
序盤の乗り方が『転倒したくない乗り』になっていました。
『転倒したくない乗り』とは、転倒したくないときに、体をイン側に入れすぎてしまう乗り方です。
転倒が脳裏にないときとの差は、体の硬さと冷静さの欠如です。
序盤の出遅れで焦ったというのであれば、
『焦ってへたくそ』になったのではなく、『焦りで思考が乱れて通常なら避ける乗り方』になったのでしょう。
ル・マンは抜きにくいらしい。
それを綺麗に組み立ててパスする技術は素晴らしいのですが、
<無理やりイン側に割り込んだときは必ずインをキープしないと抜き返されてしまう。>は間違いです。
正しくは<無理やりイン側に割り込んだときには、ついでに相手を減速させて、抜き返せないようにしてから、それなりに曲がる>ですが、それができていなくて、ガチガチのイン側キープになってしまいました。
ただ、
これをそのまま見守っていたのでは、ただの自滅待ちなだけです。
レースは<第何戦>の呼び名の通り『戦い』なので叩きのめしましょう。
プランは2段構えで。
先ずは、
チームとタイヤメーカーにお願いしてもっとバンク角を深く出来るようなバイクにしてもらいましょう。
マルケスより深くバンキング出来るようにします。66°とか。
で、普段からマルケスの周りをウロウロします。
マルケスにこう思わせます。
「こいつは転びそうで危ない」
「こいつがインに入ってきたら負けそう」
「同じスピードで曲がろうとするとバンク角が足りない」
「こいつのバイクのほうが乗りやすそうだ」
これでますます『転倒したくない乗り』をしてくれます。
つぎに、
スタートとスタート直後の一コーナーの走りを極める。
ハスラム並みになりましょう。
そうして『転倒したくない乗り』をマルケスに繰り返させます。
『転倒したくない乗り』の長所は、<やればやるほど下手になる>ことです。
「セッティングがどうのこうの」とか言い出すようになったら占めたものです。
後はほっておいても回りにごろごろいる<精彩を欠いた>ライダーになってくれます。
どなたかトライしてください。
先の長い話ではなくとりいそぎでは、
職人技のロレンソと職人的なはずのヤマハに期待。
ロッシよりもロレンソ寄りのバイクに仕上げたほうがヤマハらしいし活路もあるような……
固くなるといえば。
別メニューでいろいろ練習していると思います。
練習方法と体の柔軟度の関連です。
ダートトラックは柔軟系です。
硬直すると反応が遅れるからです。
ジムカーナは硬直系です。
スパッと決めないとタイムロスするからです。
究極の走りは硬直系で、完走率な走りは柔軟系です。
一長一短なのでうまく組み合わせることです。
ロードの場合は練習・予選は硬直系、決勝は柔軟系がよいでしょう。
ただし、練習だけでは補いきれません。
平時はうまく組み立てられたとしても焦ったとたんにバランスが崩れてしまいます。
速度による脳力の低下と想定外な処理などで、脳の判断能力が下がるだけではなく、
下がったとたんに普段抑制されているヨコシマな考えにタナビカされてしまいます。
パチンコとか株とかきれいなお姉さんとかで散々泣きを見ているあれです。
<そうならないように気を付ける>は役に立ちません。
体に覚えこませるよりも、メーターパネルとかスクリーンに書いちゃうとか、何かしら具体策が必要です。
脳が働かなくても出来るようにしておくのがいわゆる練習というか準備です。
日本にはダートラ系の練習をする土壌が無いように思います。
気軽に練習できる場があるといいですね。
ロードレースはやればやるほど硬直しがちな気がします。年齢の問題もあるし。
長く楽しむためには体を柔らかく保ちたいものです。
しかし、ダートラの練習(=転倒)はイタイ!
2014 MotoGP第5戦フランス|ル・マン



















