ブレーキング時だけでなく、コーナリングでも軋み音(スキール音)を鳴かせてみましょう。
そのためにはブレーキングに続きターンインも高次元に行う必要があります。
これを習得すると、いまどきの進入スライド走法よりも高次元な走りが実現できるかも(妄想)。
実にコーナリング時のタイヤのパフォーマンスは、理論値としてはフルブレーキ時のパフォーマンスをはるかに上回ります。
それを容易に実感できるのがジムカーナです。
今回はフルブレーキからコーナリングに移るためのアクション、ターンインについてです。
ターンインの仕事はタイヤに仕事させることです。
具体的にどうするかというと、
ブレーキングで発揮しているタイヤのパフォーマンスをそのままコーナリングで受け継がせます。
ブレーキで90%発揮しているのなら、その90%を途中ふらふらさせずにコーナリング時のパフォーマンスと入れ替えるのです。
タイヤがきしみ音を発生させるぐらいフルブレーキをハードに攻められるライダーは。そのままコーナリング中もきしみ音が発生するぐらいに攻められます。
実際には、バンク時のほうが、接地面積が増えることと、理想的には前後均等にGをかけることができるので、フルブレーキよりさらに厳しいGをかけることが可能です。
他のジャンルはともかく、ジムカーナではそれを実際に行えます。とはいえ、自分はそれができた時期がある、という程度で、他のライダーがそれを行っているのを見たことがありません。
次はあなたの番です。
方法はというと。
まずフロントブレーキだけで考えましょう。
その理由は、理論的に難しくなるのと、状況把握ができなくなるので上達が送れるのと、先に進めなくなることが多いからです。
通常、瞬間的にターンイン完了ということはないので、ブレーキのリリース完了はコーナリング開始直後まででしょう。
ポイントは、スムーズに行うことと、ターンインの儀式のバンク角速度とか、回頭速度とか、その他いろいろとシンクロ、というか相殺というか、とにかくバランスさせます。
簡単な方法は、ターンインでフロント周りを潰す感じでイン側に押し倒す方法です。
押し潰すと言っても起点があり回転運動だったりとかで真っ直ぐではないので柔らかさも必要です。
円運動ということは押し潰すスピードに加減が必要ということです。
タイヤのパフォーマンスとか負荷は目に見えにくいので、フロントサスの沈み込み量で判断してもよいでしょう。
サスペンションが沈み込んだままあまり伸び縮みさせないようにします。
ストローク量が長く、ダンパーもあまり効いていないオフロード車のほうがわかりやすいでしょう。
色々技が必要ですが、ジムカーナの良い所は考えるよりやったほうが早いことです。実践しましょう。
普通のジムカーナは、ほぼこのやり方に近いので、ジムカーナの先輩方に教えを請うのもよいでしょう。
ジムカーナの場合、前輪旋回と後輪旋回とがあり、技的には180度違い完全にタイミングも異なるので大変面白いです。
ただしタイムを計測する実践方式ではうまくマスターできないでしょう。
単独練習として行うことが望ましいでしょう。
まずはフロントタイヤのみを使い切ることを考えましょう。
慣れてきたらリヤタイヤも最低の場合0%からターンイン完了までに100%負荷をかけていきます。
前後と時間差のある動きをするので大変複雑な動きでしょう。
これをすべてフロントだけでコントロールしてみます。
タイヤの切り方や、倒し込み方や、バンク角速度やら関連する項目はたくさんありますが、
まずはブレーキ以外は、そこそこいつものやり方で通します。
理由は上達が遅れるから……。
そんなこんなでタイヤにかかる負荷をブレーキレバー一本でコントロールできるようになったら、
やっと今度はフォームやらタイミングやらです。
ジムカーナ的なリーンアウト、あるいはハングオン(シートに乗っかり直して倒しこみます)は、わりとノーアクションでできるので説明不要です。よね?
リーンインはともかく、ハングオン系はジムカーナでやるととっても無駄が多く、ブレーキングのリリース加減もギクシャクしがちです。
ポイントは、タイヤを軸にした円運動と、体の動きが折り合わず複雑なコントロールが必要になるというところでしょうか?
ロードレース目当ての方は、ここで手を抜かないで、たくさん技を磨きましょう。
これを極めると、かなり次元が高くなっているように思います。
ブレーキのリリースだけで他の具体的なテクニックには触れていませんが、
リリースの練習をする過程で、ほうっておいても多分習得してしまうような気がするので触れません。
では。


















