スタートにおけるプロダクトとサブプロダクト (キース・コード的)
「スタートダッシュを決めたい」と思い立ったとしたとして、
スタートダッシュを決めるコツ
それはそんなに特別なことはありません。
だいたい次なようなことがあげられます
- 落ち着いて対処する
- スタートシグナルに素早く反応する
- クラッチミートを練習する
- アクセルワークを練習する
- シフトアップを練習する
これだけで十分でないことは、ライダーならお分かりでしょう。
そう二輪ならではの特徴であるウイリーの問題です。
ウイリーしないコツ
ウイリーしないコツとしては次のようなものが
- アクセル操作に気をつける
- 重心を前に置く
さらに、
リアタイヤがスライドすることも非効率ですし、当たり前ですが転んでしまわないで走り続けることもコツといえばコツでしょう。
これらの当たり前すぎるテクニックを駆使して誰かに勝るスタートダッシュを決めたいわけです。
この皆練習しているはずのスタートにおいて、最高峰のMotoGPですら、スタートの得意なライダーとそうでもないライダーが存在するのが事実です。
これだけではない何かコツがあるに違いないっと
キースコード的
このへんで先のキーワードを当てはめてキースコード的に、効率よく進めていきましょう。
あらためてスタートダッシュのコツをまとめるとこうです。
基礎的なテクニックを駆使して、効率よく加速し続ける。
これだけですが…なにか振り出しに戻ってしまったような感じなので、
なおさら、プロダクトとサブプロダクト、キース・コード的な思考が必要でしょう。
キースコード的な発想、思考では、目的に対して、骨格となるキーワードと、それから派生するキーワードを分けて考えることを推奨しています。
この思考が正しかったかどうかの判別は、目的が達成されるまで骨格となるキーワードが変わらないこと、そしてそのキーワードによりその後の目的達成において、すみやかに効率よく、そして役に立ったかがひとつの基準と言えます。
例えば、スタートダッシュにおけるプロダクトとして、いわゆる基礎テクニックのことをプロダクトとするのは、あまり適切ではありません。
基礎テクニックをプロダクトとしても、これでは定める前と同じで何も先に進まないからです。
それでは、「重心点を適切な位置に保つ」というのではどうでしょうか
ではこれで勧めてみましょう
デバイスのセンサー
スタートダッシュを決めることのセンサーとしては、リアタイヤが空転しすぎないことと、加速の手をゆるめなければいけないほどのウイリーをさせないことといえるでしょう。
新型R1のようにウイリーしがちなのは困りモノですが、一応リアタイヤのパワーを電子でバイシで制御すると、人力の制御では間違いなく電子制御に部があるとしても、それだけに頼っていては、周囲と同等になってしまいます。
これだけでは手詰まりです。
腕の肘を上げる
それでは、重心を前方に移す際の手段の1つに、モトクロスのスタートシーンでお馴染みの肘上げを観察してみましょう。
意識的に肘を上げるのは、単純にハンドルに体重を載せるだけではなく、加速時のフロントの浮き上がりを抑えるべくライダーがお地蔵さんになるような走法です。
対して、重心はともかく、肘を上げない走法は、加速時のフロントの浮き上がりを抑えるのではなく、フロントの浮き上がりとは別にライダーはそれにつられておごかないようにという意図のある走法となります。
この、体を柔らかくして外乱に惑わされなくすることは、一見良いことのようですが、皆が同じことができるようになった時には手詰まりになるというリスクも有ります。
また、フロントが上がってしまい、デバイスに加速制御されてしまったのでは、嬉しくはありません。
そのため、体を固くしたり柔らかくしたり、抜重したり荷重することが、手詰まり打開の糸口なります。
さきの肘上げも、単純にお地蔵さんではなく、より高度な技にすることも出来ます。
- まず、加速に寄るピッチングを抑えるべくハンドル周りに加重しておくことで、フロントの質量を上げることに成功します。
- 次にハンドルへの加重を抜くことでマシンとライダーのピッチングではなく、マシンだけをピッチングさせることに成功します。
- ハンドルへの加重の抜き具合でライダーの前方へのピッチングモーメントを作った上で、改めてハンドルに加重することで、マシンのピッチングを減少させることに成功します。
- このマシンのピッチングの抑制のタイミングは、マシンとライダーがフルボトムするまでの時間の中で任意に抜重荷重することが出来ます。
- マシンとライダーがフルボトムした後でも、再び伸び上がることの反力でマシンを抑えこむモーメントを発生させることが出来ます。
- 再び伸びあがり中のライダーはその区間でも、さらにマシンを押したり、引っ張ったりする事が可能で、そのタイミングにより、ピッチングやら重心やらモーメントやらに何らかの作用をもたらすことが出来ます。
スタート時の肘の位置から、スタートダッシュに少なからず変化をもたらす走法が可能であることを説明してみました。
これは腕だけには限りません、上体でも脚でも頭でも同様に物体として利用することが出来ます。
その位置エネルギーを単純に利用するだけではなく、時間軸を利用することで、再利用したりそのエネルギーを増長させたりすることが出来ます。
これは例えば、スタートシグナル瞬間に、ライダーが止まっていることがいかに大間違いなことかを占めしています。
慣性を最大限利用する
ということで、結論としては、ライダー自らの持っている質量を利用して、慣性エネルギーをスタートダッシュに加えるのが、ライバルより先んじられる手段と言えます。
プロダクトとしては「慣性を極める」とデモしてみましょう
そしてサブプロダクトとして次のようなことを考えたり見つけたりしていくのがキース・コード的としてみましょう。
今、ちょうどMoto2のスタートシーンを見ているところですが。。。
例えばシグナルの変わった瞬間の、ライダーがスタートに合わせて伏せるスピードが参考になります。
ここであまりにも速く伏せてしまうと、伏せることの効果は半減してしまいます。
そして、書きかけ感がありますが、中上貴晶がいいポジションを走っているので 今日はここまでにします。
では。
後で追記します・・・
おめでとうのホンダと、2戦連続で勝てるレースを失わせたチーム力のないおめでたいヤマハ。
プロフェッショナルの意味を勘違いしているYには今頃、お叱りのメッセージが殺到していることでしょう
コツの落とし所
続きを書きます。
スタートダッシュのまとめるとこういうことです。
まずは基本的なテクニックを蓄え、安定した人並みのスタートが出来るようにします。
次にその状態からはなれ、一旦バランスを崩すことで、相対的に効果があるアクションがないかを、いろいろ試します。
その中で得た、スペシャルなアクションを安定して出来るような、普遍的なテクニックに変えます。
例えばウイリーしてしまうことで得るエネルギーの使い道とかです。
ウイリーするほどの加速は、ウイリーしない加速に比べ、より多くのパワーを発揮したという事実があります。
逆にウイリーしたバイクが元に戻る時も、ウイリーしない加速に比べ、リアタイヤにかかるパワーは大きくなります。
例えば、リアタイヤにかかるトラクションの変化もそうです。
同爆エンジンのような状態を作ることで平均的な加速よりもダッシュが出来るかもしれません。
もしかしたらトライアルのダニエルみたいな走法のほうが速いかもしれません(そんなことはありませんが)。
それらのアクションを創りだすのはスロットル操作やシフト操作などはもちろんですが、さらにライダー自身の体で作り出す、慣性や、重心の移動や、あるいは抜重、加重、保留などのタイミング操作です。
ライダーが作り出せる、無数のタイミングから、スペシャルなポイントを見つけ出すのです。
そしてそれが見つかったら。
ここからが肝心です。
再利用するコツ
めでたく見つかったスペシャルなタイミングは、そのまま「俺様だけにできるスペシャルな技」のままにしておかないことが肝心です。
他人はともかく、自分ですら滅多に成功しないスペシャルな技を、アテにしていいかというと、ダメです。
野球のバッターの用に4割成功すれば良いとか、サッカーのように10本シュートして1点入ればラッキーみたいなのでは使い物になりません。
この、微妙なタイミングを、微妙でなくするもの、それはリズムです、ウネリが必要ならグルーブです。
スペシャルなタイミングと、そのタイミングに近いお気に入りの曲とマッチングさせることでその成功率は格段にアップすることでしょう。
最後はワルツ
採用する曲は、自分のズキなリズムだけではなく、たとえ不愉快なリズムでもピッタリ合ってしまう曲があることを忘れないようにしましょう。
演歌や、単語や、ワルツなども試してみましょう。意外とワルツは秒間3回ぐらいのタイミングにぴったり合います。
最初はなるべく小刻みな方がタイミングが撮りやすかったりするのですが、次第に大雑把なリズムのほうが、微妙なライダーの感性での絶妙なタイミングを加味できたりと、より楽に上手になっていくことと思います。
そして最後に勝者はワルツを口ずさむようになります。
ということで、スタートダッシュをキース・コード的にまとめてみる!
その結果、プロダクトは感性を最大限利用する」となりました。
そしてサブプロダクトは「慣性を最大限に利用する」とか「トラクションを最大限に」とか自分の技術レベルに合わせてコロコロ変えていけばいいと思います。
そして、一度は、ジャストタイミングだけど焦ってスタートするのと、ゆっくり深呼吸して1秒後にスタートするのと、どちらのほうが、1コーナーに速く飛び込めるか試してみる価値はあることでしょう。
では。



















